世界に目を向ける
昔は世界で何が流行っているのか?を見るために、ラスベガス、オーランドのディズニーワールドへ行き、そこで知ったことが「日本人らしさを追求」すること。
→ アナザースカイⅢ 四代目市川猿之助、前編、本名になれる場所、横浜、2020.04.15放送
旅の七つ道具
猿之助さんの旅行は包丁から菜箸など、いろんな物を一緒に持っていきます。
現地のスーパーで買い物して、お弟子さんが作る。
お酒を飲むときは、お気に入りの徳利とお猪口が欠かせない。
猿之助さん、
「気分によってその土地の、岡山だと備前焼」
「金沢へ行くときは九谷焼とか」
「器は高くても使わないと」
高い器をさりげなく使えるというのは、普通じゃ出来ないのに、市川猿之助さんはそれをサラリとしているところがカッコいいです。(筆者)
プロフィール
四代目市川猿之助
1975年11月26日生まれ
東京都出身
屋号は澤瀉屋(おもだかや)
本名は日本で唯一の苗字。
喜熨斗孝彦(きのし たかひこ)
2012年6月、二代目市川亀治郎改め、四代目市川猿之助を襲名。
星のや東京
地下1階にある「Nipponキュイジーヌ」
<https://www.hoshinoresorts.com/mag/cuisine/01/>
食べることができるのは宿泊者限定。
・ふきのとうのパイ包み
・五つの意思
・牛肉とマグロのロッシーニ
・文旦のタルト
料理長の浜田統之さん、
「食材を限るっていうことは、より発想が豊かになる」
「日本の食材に限ったことによって、生まれてくるっものが本質」
浜田料理長が大切にしている言葉が、ドイツ出身の建築家ミース・ファン・デル・ローエの「LESS IS MORE 」という言葉だそうです。本質こそ基本中の基本であって、それを見抜くことができるかどうかが、人生を大きく左右するのではないでしょうか。(筆者)
人類普遍
猿之助山は、海外公演(フランス、ロンドン、オランダ等)を経験。
「シチュエーションとか分かんなくても、なんか心打つものがあるみたいです」
「国境を越えやすいってこと、ということは人類普遍」
心に響くことは、言葉や文化を越えた人類の根底にあるものだという事は確かです。(筆者)
伝統との対峙
歌舞伎座は132年の間に4度改築され、2013年に今の歌舞伎座となった。
<歌舞伎座>
400年続く歌舞伎
猿之助さん、
「多分僕らがやってる歌舞伎が、江戸時代そのままかっていうと多分違うだろうし、時代とともに変わっていくものってあるわけだから、それはどんな力を持ってしても止められない」
「あと、どんなことを破壊したって変わらない物もあるしね」
「親子の情って、江戸時代だろうが、今だろうが変わらないものがある」
「ただ主君のために、我が子を犠牲にするっていうのは、今の人には通じない」
「変えなくていけないこと、あと、絶対変えてはいけないこと」
「壊すべきことは壊さないと」
今田さん、
「伝統守るんじゃなく」
「挑戦者であるわけですよね」
猿之助さん、
「伝統守ったら死にますよ」
「お茶碗と一緒、使わないと」
伝統を受け継いで、次の世代に渡すためには、自分の中で「伝統というのもが何か?」を噛み砕かないといけないのかもしれません。伝統を輝き続けさせる為には、とても難しい事をやり遂げる必要がありそうです。(筆者)
慶応卒後、歌舞伎に?
猿之助さん、
「役者の家に生まれて、歌舞伎やるって、宝くじの一等当たるより確率が少ないから」
「そんなの当たった(役者の家に生まれた)のを、わざわざ放棄するって事はないなと思う」
門閥外の活躍
その家に生まれていない人であっても、才能があればやれる。
猿之助さん、
「才能のある人が主役をやる、というシステムを作る」
「それを受け入れる体制があれば」
今田さん、
「外国人、歌舞伎やってみたいっていう役者さんが出てくるっていうのも、今後あり得る?」
猿之助さん、
「あり得ますね」
「歌舞伎の技法ができれば人種は関係ない」
どんな人でも才能があれば主役に立てる、というのはごく自然なことではないでしょうか?一方で、なかなか当たり前のことが出来ないのが、世の中なのかもしれません。(筆者)
試練でも、お客様がいるから
猿之助さん、
「(歌舞伎も)購買層がいて成り立つわけだから」
「いくらこれは伝統の品でいい物ですよ」
「買う人が一人もいなかったら意味を成さないから」
「今まで理想論の覚悟だったんだけど」
「みなさんコロナでね、明日給料が入るか入らないかの」
「生活感の伴った『逼迫した覚悟』になったんだと思う、歌舞伎役者が」
「ただ、チケット売れるために、何でもすればいいかって?」
「それはちょっと違うと思う」
「そこらへんは善悪の世界じゃないからね」
2020年と2021年は特別な年になり、役者さん達にとっては正に試練の時期です。しかし、その試練を乗り越えることで新しい自分を発見し、信じられない位の自分の底力に驚くことになるのではないでしょうか?(筆者)
新しい出発
2020年8月に歌舞伎が再開された。
猿之助さん、
「歌舞伎が再開してまだ1年経っていない」
「観に来てくださるお客様だってリスクを背負っている」
「こっちだって命の危険かかってるわけだからね」
「僕らは安全でことないから、お互い様」
二代目松本白鸚が勧進帳の弁慶を演じる。(2020年4月)
「役者って、冗談じゃなく、命を燃やして舞台をしてる」
「命を燃やしながらやって、休む時は、人生の幕を降ろす時」
最後の最後まで役を演じきること、それが人生という運命の中で、役者として生きる凄さを垣間見せてくれる言葉です。(筆者)
楽しい事やる
猿之助さん、
「それは映像だろうが、芝居だろうが、その時その時に楽しいことをやれば良い」
「だって、楽しくなかったら辞めますよ、こんな仕事」
「やりたくもないものをお客様にお金払って観ていただいたら」
「それ失礼ですよね」
自分が楽しいからこそ、その楽しさが人に伝わることは確かです。ただ、いつも楽しい自分でいられるわけではないので、そんな時は楽しかった時の自分を思い出すとよいでしょう。(筆者)
本質を追求
「危険な事をしないとね、物事はダメだよ」
「歴史でもそうでしょ」
「時代が変わる時って血が流れるんだよね」
「無血開城と言いながら、やっぱりね知らない所では血は流れるからね」
「綺麗事じゃないんだよね」
「ちゃんちゃらおかしいと思うよね、伝統にあぐらかいている姿がね」
今田さん、
「自分の中での理想の歌舞伎役者さんって、どういう役者さんですか?」
猿之助さん、
「単純だけど、死ぬときに、『良かった』って死にたい」
「全て(巣の自分も含めて)『良かった』って死にたい」
最後は人間として生き抜くことの大切さを教えてくれました。ありがとうございました。(筆者)
→ アナザースカイⅢ 四代目市川猿之助、前編、本名になれる場所、横浜、2020.04.15放送
見逃したときについて
こちらで、見逃したときにどうすればよいか?を説明しています。
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