M-1 チャンピオン
2019年M1チャンピオンのミルクボーイの2人(駒場孝さん、内海崇さん)が大阪を案内してくれます。
MCの今田耕司さんと駒場孝さんは、5年ほど前から旅行や食事に出かける仲。
今田さん、
「M-1の決勝でミルクボーイを初めて見ましたから」
「そやから、(見ている時)ドキドキして、評判は聴くやん、『優勝ありますよ』」
「(でも)そんなわけない、あんな前説ややウケの子が・・・」
ある意味、今田さんがひがんでいるように見えますが、実際は後輩の活躍をとても喜んでいるようですね。(筆者)
大阪出身
今回のアナザースカイⅡの撮影は大阪で、ミルクボーイの二人も大阪出身で、難波の大国町にある純喫茶店で、長年ネタ合わせをしていた。
駒場さん、
「僕らがネタ合わせしている珈琲館サモア」
内海さん、
「M-1獲ってから新メニューできた言うて、『ミルクボーイコンフレークメニュー』っていうのが、突然できてたんですよ」
長年通っていたお店がM-1優勝を祝って、特別メニューを作ってくれるなんて、それだけお店も応援してくれたのがよく分かります。成功の陰にはいろんな人のお世話になるというのは確かです。応援してれていた人たちにとってもM-1 優勝は、本当に嬉しかったことでしょう。(筆者)
プロフィール
駒場 孝
こまば たかし
1986年2月5日生まれ
大阪府大阪市出身
内海 崇
うつみ たかし
1985年12月9日生まれ
兵庫県姫路市出身
M-1の思い出
M-1では史上最高得点を獲得して、圧倒的な勝利を収めた。
内海さん、
「(優勝した時は)めちゃくた嬉しかったです」
「今田(耕司)さんにもネタ見てもらった事」
駒場さん、
「今田さんが、よく僕遊ばせてもらってましたけど」
「『漫才そんなしてたんや!?』って言ってはったぐらいなんで、(駒場さんの)イメージがなかっと思いますよ」
内海さん、
「ホンマ脱いで筋肉見せる、そういう芸人やと思ってたんですよ」
駒場さん、
「よく飲ませてもらっても、そこでも脱がせてもらうとか」
「最初のほう僕、今田さんの革ジャンを伸ばす役で飲み会に行ってました」
今田さん、
「メチャクチャええ感じに伸びんねや」
今田さんの印象
「俺、高橋(サバンナの高橋茂雄)が悪いと思うで、高橋の最初のお前を紹介したプレゼンがネタ仕込んでたから」
「俺、何年目って言うて、初対面で、いきなり後輩がプライベートの店で、バーでよ、急に上(服)脱いで、『7年目です』」
「そりゃさー、そういう子や思うわ」
今田耕司さんの第一印象は、筋肉を見せる芸人という雰囲気になったいたのが、後になるとお笑いのネタになってしまうなんてさすがです。今回のアナザースカイⅡは随所で笑えます。(筆者)
妻の想い
M-1で優勝したその時妻は?
内海さん、
「(妻は)ひとりで観てたらしいんですよ、家で」
「舞台からせり上がってくる時から、涙がでて、泣いててワケわからんかった」
「ウケてる時も泣いてたから聞こえないつって、点数出て泣いて」
「最終決戦は真顔で観てたって、言ってましたね」
駒場さん、
「僕は奥さんは普通に友達と観てて、もちろんめちゃ泣いてとか、あったらしんですけど」
「その後、1月になって、12月22日からずっと帰って来ない日が急に続いたりしたんで、東京泊まったりとか、今までずっと家におったのに」
「1月の初めぐらいに、めっちゃ泣いてた時ありましたね、奥さんが」
「M-1にちょっと怒ってましたもん、『私たちの生活を返してほしい』って、『こんな変わるとは聞いてない』って」
「二人で玄関でめっちゃ泣いてしまいましたね」
うれしい事がありすぎても、幸せになれないのが夫婦なのかもしれません。夫婦で苦労している時があるからこそ、二人の絆が強くなっていくのでしょう。(筆者)
大阪芸大
ミルクボーイの駒場孝さんと内海崇さんの母校が大阪芸術大学。
二人は落語研究会で出逢い、在学中にコンビ結成。
今の落語研究会の後輩に会うと、ミルクボーイの影響で部員が増えていることに感動。
内海さん、
「学生の時に『baseよしもと』という所のオーディション受けだして、4年生の時に合格しまして」
「それ合格したら吉本から500円お給料貰えるんですよ」
「お給料貰えたら、吉本を名乗れるみたいな感じやったんで、俺らも吉本かーって」
「嬉しなって、もうそのままって感じですね」
今田さん、
「500円で手なずけるなんて、すごいな!」
内海さん、
「ホンマにM-1に憧れてたんで、決勝に出たいなっていうだけでしたね」
「フットボールアワーさんのM-1の優勝のネタを一言一句ノートに書いて」
「それで二人でそれを練習しました」
給料が安くても、あこがれに一歩近づいたという想いの方が強くて、その時の気持ちを忘れないでいることが、成功に繋がったのでしょう。(筆者)
練習は川辺
漫才の練習は川辺でしたいた。
内海さん、
「これ(木)をセンターマイクに見立ててやってましたね」
「蚊がめっちゃおってな、刺されながら半ズボンでやりましたわ」
内海さんが学生の頃に授業の中で、カラオケの後ろに流れている映像を作成。
駒場さんらが出演した映像を観て懐かしむ二人。
内海さんがこのことに感動して、
「さすが、アナザースカイ」
MCの広瀬アリスさん、
「ある意味、青春で、なんかいいなって思う」
今田さん、
「なかなかお前ら、ええ青春してくれてるやんけ」
確かに、昔のあの頃を思い出して、転機となった時の気持ちを振り返る番組としてのアナザースカイらしい一場面ですね。(筆者)
難波
なんばグランド花月(約900席)。
内海さん、
「笑いの殿堂」
駒場さん、
「笑いの聖地」
「全員の憧れじゃないですかねやっぱ」
「ここ出たいなっていう、そのために吉本入ってますもんね」
中に入ると、
内海さん、
「かっこいいでしょ」
駒場さん、
「何回見ても、雰囲気すごいですよね」
「でも、マジで前説のイメージが強いですねまだ」
内海さん、
「NGK(なんばグランド花月)やったら『花月爆笑族』っていうオープニングアクトがあって」
「もう1週間ぐらいずっとオープニングアクトをするっていうのを、やらしてもらってました」
「5年ぐらいやったか?」
駒場さん、
「それは5年やったな」
下積み時代の思い出が強く残っているので、なんばグランド花月の中にいると、ミルクボーイの二人も、ちょっと緊張気味です。(筆者)
後輩に抜かれる
なんばグランド花月で、前説をしている内に後輩に抜かれてしまう。
前説が終わると、後輩の出番、「お疲れ様でした」と声をかけて帰るミルクボーイの二人、
内海さん、
「『お疲れ様でしたー』って言って、(後輩の)横を通って帰るっていうのが」
「そうですね、ちょっとだいぶ先輩なんで僕らの方が、ちょっと恥ずかしくはありましたね」
デビュー後は良くて
ミルクボーイのデビュー後は順調だったが。
内海さん、
「(舞台)袖にみんな芸人さんが見に来るみたいな、僕らがネタしているときに」
「『今日どんなネタするんやろ』っていう感じで、(芸人さんたちが)見に来てもらえるような感じではありましたね」
「関西の賞レースの決勝に残ったりとか」
「このままなんか、売れて行けるんやろなとは、思ってたんですけど」
「そこでそのなんか、M-1が終わって2010年に、それでちょっと歯車が狂ったといいますか」
M-1に出て優勝することを目指して頑張ってきて、そのM-1が終わってしまったことで、何をすればいいのか?分からなくなってしまったのでしょう。言い方を変えれば、生き甲斐を失った訳ですね。(筆者)
M-1休止で
2010年にM-1が休止し、目標のM-1が無くなって、漫才以外の事を考えるようになった。
駒場さん、
「掃除好きやったから、掃除検定も取りましたし、ポールダンスも習いましたよ」
内海さん、
「ちょっとブレ出したというか、方向性がわからなくなって」
「漫才やった時は同じ方向、漫才という方向に二人で進んでたんですけど」
「それが無くなった途端、どこ向いてるかわからんくなって」
それまで忙しくしていた二人に時間ができてしまったことで、余計にいろんな事を考えてしまったのでしょう。毎日何かに追われて暮らしていると、考える暇がないので、とりあえず今やっていることに集中できます。しかし、時間ができると、自分自身を見つめ直すという、ある意味厳しい試練が待ち受けていることになり、それを乗り越えられるかどうかが問題になってきます。(筆者)
暗黒時代
M-1休止後の2011年から5年間暗黒の時代が続いた。
内海さん、
「ほんまにギャンブルをメチャクチャしましたね」
「土日は競馬して、火曜から金曜までは地方競馬して、夕方までやって、夜からパチンコ行く」
駒場さん、
「それこそ僕はずっと先輩と一緒におらしてもらって、毎晩飲みに行かしてもらうっていう」
「一人の先輩と終わったら帰ってきて、また夜遅い時間からもう一人別の先輩と飲みに行くとか」
その頃を知っている後輩たちからも、完全にダメ出し状態だった。
きっかけを探す
駒場さん、
「先輩たちといろいろ遊ばせてもらって、それをきっかけに何か、ちょっと(先輩に)呼んでもらったりして、そこで面白かったら、『あ、面白い奴なんや』って絶対分かってくれると思って」
「手段つったら変ですけど、どういう風に出方を探ってた感じですね」
「出たらおもろいって、自分らは思ってたので、出るためにって思ってたんですけど」
「やっぱ、周りから見たら、多分遊んでるようにしか見えないですよ、もちろん」
漫才を諦めていた訳ではなくて、チャンスを探していたことがよく伝わってきます。自分らを信じて、チャンスを見逃さない気持ちだけは持ち続けていたのでしょう。(筆者)
一言で変わった
先輩芸人の「海原やすよ ともこ」が発した言葉が、駒場さんを大きく変えた。
駒場さん、
「(先輩芸人から)ミルクボーイって昔は面白かったって聞くよ、後輩に、でも最近、漫才頑張ってないらしいね」
「バシッと言われたんで、ちょっと目覚まさなアカンなっていう」
内海さん、
「ほんでこれもう漫才や、やっぱり」
「もう漫才だけを頑張ろうっていう感じで思って」
「後輩を集めてライブしようかっていうことになりまして」
2017年合同ライブ「漫才ブーム」
ミルクボーイ
金属バット
テルマパンケ
ツートライブ
新ネタを毎回3本卸して、再度、漫才に向き合うようになった。

出典:http://www.yoshimoto.co.jp/
今田さん、
「駒ちゃん(駒田さん)から言うたの?『もう一回漫才やろう!』って」
駒田さん、
「あの~、喫茶店で、サモアで」
今田さん、
「逆に言うと、奥さんやないけど、内海はちょっと待ってたんかな~!?」
駒場さん、
「(当時)変わってないのは、内海はほんま変わってないです」
「ギャンブルって言ってますけど、照れ隠しで」
内海さん、
「(ギャンブルで)90万借金したんですよ」
今田さん、
「100(万)行けへんところが、ちゃんと戻れる・・・感じにはしてるな」
お互いに相方を気にしていながら、何も言えない時期があったことで、余計に親近感を持てるようになったのではないでしょうか?どちらがが言い出すのを待っていた訳ですね。アナザースカイだからこそ打ち明けてくれる本音です。(筆者)
仕事に専念
内海さん、
「僕それこそ、去年ギャンブルを辞めまして」
「ネタ合わせと、お笑いの仕事と、生活のためのバイトだけにしようと思って、もう趣味とかそういうのを辞めましたね」
駒場さん、
「僕もそうですね、先輩の誘いみたいものを『すみませんライブするんで』って、全部ネタ合わせしますとかで」
「結構一切っていうぐらい(先輩からの誘いを)断らせてもらいましたね」
目標を持ち直して、それだけを目指すことにしたことで、エネルギーがそこに集中していったことが良くわかります。その結果としてM-1優勝になったのでしょう。(筆者)
M-1優勝のきっかけは?
デビューから13年目にM-1グランプリ優勝。
内海さん、
「『何をどう変えたんですか?』とか言われるんですけど」
「単純にホンマに、今まで一番頑張ったっていうだけなんすよね」
「朝から夕方までバイトして、夕方から夜までネタ合わせするっていうのをほとんど毎日続けて」
「あの時間が僕らを育ててくれたっていうのはあるな」
駒場さん、
「グツグツ煮込んでくれた」
内海さん、
「煮込み、弱火ですよ」
駒場さん、
「下手したら完成しなかったかもしれないですからね、煮込むだけ煮込んでマズイっていう」
今田さん、
「でも、それシンプルやな、何が変わったって、単に、人生で一番頑張ったって、胸張って言えるっていうことやもんな」
内海さん、
「ホンマにメチャクチャ頑張って、二人で同じバイトをして、時間を合わせまして」
今田さん、
「そうか、漫才の稽古できるように」
「ちょうどその時に、長い付き合いの彼女がいたり、駒場ちゃんも今の奥さんは」
駒場さん、
「2018年に結婚して、2018年は本当にそれこそ何もなかった時期なので」
今田さん、
「そこによう結婚してくれた!?」
内海さん、
「マジで結婚した月とか、(お笑いの)月収4万円ぐらいでしたよ」
今田さん、
「それぐらい必要な人(女性)やと思たんや駒ちゃんは」
駒場さん、
「愛妻家みたいに言ってもらえるんですけど、そんな時期から知ってて、支えてくれた人を、今邪険にする訳ないやん、というか」
今田さん、
「優しいな、それは売れたら裏切るのが芸人や!」
MCの広瀬アリスさんが拳を振り上げて、今田さんに怒る!
広瀬さんが怒るのも当然です。下積み時代に一緒に苦労したパートナーを心底から大事する気持ちがあるからこそ、今の成功に繋がっているのでしょう。(筆者)
賞金1000万
今田さん、
「どうしましたか、お二人は1000万」
内海さん、
「僕はあの、いつも行ってる散髪屋のおじさんがいるんですけど、2年間タダで切ってもらってたんですよ」
「ほんま恩返しということで、散髪する時の椅子を、刺繡も入れてそれで52万円しました」
(※床屋プロムナードの小川清さん)
今田さん、
「支えてくれてるな、色んな人が」
駒場さん、
「僕はコンビでやったことなんですけど」
「後輩に今まで結婚とか出産のお祝いができてなかったので、遡ってそういう後輩に、奥さんが車運転して、各家庭まで届けて、二人で」
内海さん、
「コロナのあれもあって、みんな困ってたんで」
広瀬さん、
「二人が素敵すぎて、そんな素敵なエピソード聞いたら、これだけ(ミルクボーイが)愛される理由が今回わかりました」
広瀬アリスさんが驚くのも当然かもしれません。昔のことを忘れないで、ちゃんと恩返しをして、また後輩を想う気持ちを大切しているミルクボーイの二人は、これからもずっと愛され続けるでしょう。アナザースカイでこのようなエピソードを聞けるので、余計に観る価値があります。(筆者)
東京進出は?
内海さん、
「考えてないです」
「大阪拠点で頑張ろうかなって」
「僕らはそのね、大阪でしょ!見てくださいよ」
「育ててくれた場所ですから、恩返ししていきたいなって思ってますね」
確かに、ミルクボーイの風貌は確かにもろに大阪ですね。それに、自分たちがあるのは大阪のお陰という熱い想いがあれば、これからもずっと成功し続けることでしょう。(筆者)
夢は?
内海さん、
「そうですね、やっぱりNGK(なんばグランド花月)のトリ目指して頑張りたいです!」
駒場さん、
「漫才で帰ってこれたということもあるので、この先もずっともう逃げることなく、やるために生き甲斐として、頑張りたいなと思いますね」
ミルクボーイ大阪を拠点に息の長い活動をしていくことでしょう。(筆者)
番組で流れた曲(BGM)
デビュー当初は順調だったのが、途中から苦労して、再度チャンスを手にする二人の想いと重なる曲をご紹介します。
BENEE – Supalonely ft. Gus Dapperton
Sam Smith – My Oasis (feat Burna Boy) (Lyric Video) ft. Burna Boy
Jaymes Young – Happiest Year
Jess Glynne – Don’t Be So Hard On Yourself
P!nk – Just Like Fire (From the Original Motion Picture “Alice Through The Looking Glass”)
見逃したときについて
こちらで、見逃したときにどうすればよいか?を説明しています。
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